主なメーカー

GIANT(ジャイアント)

1972年に台湾で設立された自転車製造メーカー。本社は台中県大甲鎮。手頃な価格帯の製品に強みを持つ同社であるが、Tig溶接のアルミフレームやカーボンフレームの製造に関しては世界屈指の技術力をもつ。高度に機械化された生産ラインは同社の最大の特徴で、低価格高品質な製品の製造を可能にしている。

LOUIS GARNEAU (ルイガノ)

ルイガノ(Louis Garneau )はカナダに拠点を置くスポーツ用品メーカーである。特に自転車用品の品揃えが充実していることで知られる。また自社ブランドのスポーツ自転車も販売している。創業者であるルイ・ガノーはカナダ勲章やケベック勲章などを授与されている著名人でもある。現在は完成車もほぼすべてのジャンルをそろえる総合メーカーとして発展、町なかでよく見かけるほどのメジャーブランドである。

Bianchi (ビアンキ)

イタリアの自転車製造メーカー。現在の自転車(セーフティ型)が発明された年に創業しており、現存する中では世界最古の自転車メーカーである。ビアンキの自転車は伝統的にチェレステ(イタリア語:Celeste、碧空、天空)という緑色に近い青色で塗装される。このチェレステはイタリアのマルゲリータ王妃の目の色をモチーフにしたという伝説があり、実際に創業者であるエドアルド・ビアンキが、1895年にマルゲリータ王妃に歴史上初の女性用自転車を彼女のために制作し献上した際に、その乗り方を指導している。また、その年のミラノの空の色を見て現地の職人が色を調合するとも言われており、チェレステカラーは毎年微妙に違った色になっているとされている。緑色に近い青色という通り、青みが強くなる年もあれば緑色の強い年もある。

TREK (トレック)

トレック・バイシクル(英語: Trek Bicycle Corporation )とはアメリカ・ウィスコンシン州ウォータールーに本社・工場がある総合自転車メーカーである。単にトレックと呼ぶことが多い。ランス・アームストロングがトレックに乗ってツール・ド・フランスを7連覇。07年にはアルベルト・コンタドールもトレックで優勝。世界最強のブランドにのし上がった。傘下のフレームメーカーにクライン、ゲイリー・フィッシャー、パーツメーカーにボントレガー、ツールブランドとして「レンチフォース」(Wrench Force )を持っている。

GIOS (ジオス)

イタリアの自転車メーカー。1948年設立。本拠地はイタリアのトリノ。創業者のトルミーノ・ジオスは元自転車選手。ベルリン五輪イタリア代表に選ばれるほどの選手で、同社のエンブレム(ヘッドマーク)に五輪があしらわれているのはそのためである。 1973年からプロチーム「ブルックリン」にフレームを供給。エースのロジャー・ドブラマンクの活躍によりジオスも名声を得ることになる。それまでジオスのシンボルカラーはオレンジだったが、ドブラマンクが駆っていたのは青色のフレームであった。以来、その青は「ジオスブルー」と呼ばれ、イタリアのペンキ屋の色サンプルにも「ジオスブルー」の呼称が登場するほど「ジオスといえばジオスブルー」というイメージが定着している。

colnago (コルナゴ)

イタリアに本社を置く自転車メーカー。創業者はエルネスト・コルナゴ。これまでに140以上のチーム、2500人を超えるプロ選手により7000以上の勝利を挙げ、自転車競技の歴史の一部となるまで発展を遂げてきた。スポーツ用自転車メーカー、ロードバイク用フレームビルダーとしては名実ともに世界一と賞賛される。

cannondale (キャノンデール)

1971年に創業されたアメリカ合衆国の自転車メーカーであり、社名はコネチカット州の駅舎の名前から採ったものである。 高品質で高性能のアルミ自転車を開発・製造するメーカーとして強みを持つメーカーであり、フレーム以外にも自転車部品、サイクルウェアなどの自転車関連商品も製造販売している。これらはそれぞれ業界で新たな製品カテゴリーを切り開いてきた。自転車製造において、人件費の安い中国・台湾での大量生産が当たり前の現代において、キャノンデールはアメリカ国内でのフレーム生産をセールスポイントとしており、フレームに見られるHAND MADE IN USAという文字の通り他メーカーとの差別化を図ってきた。現在はアメリカ資本の企業ではなくなり、上位車種の一部を除き海外生産されるようになった。 自転車のデザインでも独自性やユニークさをアピールしており、CAAD(キャノンデールが独自の技術を活かし製造する高性能アルミフレーム)や LEFTY(片持ち一本サスペンション)などといったものもある。

SCOTT (スコット)

スイスに本部を置く企業。主にスキー用品と自転車用品を取り扱う。1958年、エド・スコットがスキー用ストックメーカーとして創業。 1986年、MTBの製造を開始するとともに、スキーのダウンヒル選手のフォルムにヒントを得たハンドルバーを開発、競技自転車の世界に進出する。当初はトライアスロン選手しか着目されなかったが、89年のツール・ド・フランス最終日にグレッグ・レモンがこのバーを使って逆転優勝し、世界標準となった。

ANCHOR (アンカー)

1949年10月3日、親会社・日本タイヤ(現・ブリヂストン)から自転車部門を分離・独立して「ブリヂストン自転車株式会社」として設立された。1951年10月25日にブリヂストン自転車株式会社に改称。1964年に自転車競技部を創部。現在もサイクルレーシングチーム「チームブリヂストン・アンカー」を保有している。1999年にブリヂストンサイクルレーシングチームから改称したもので、この際、選手も全員プロ登録した。またブリヂストンおよびアンカーのブランドで競輪用のフレームも製造している。

FUJI (フジ)

FUJI は、日本で誕生し100年以上の歴史を持つ、現在はアメリカのアドバンス・スポーツ(Advanced Sports, Inc. )の自転車ブランドである。日本ではかつての名称「日米富士自転車株式会社」で知られている。近年ではピストブームの先駆けとなったフジトラックや、Mt.富士ヒルクライムでの優勝バイク「SL-1」のブランドとしても知られる。

SPECIALIZED (スペシャライズド)

アメリカ合衆国カリフォルニア州の自転車関連問屋である。"Innovate or Die"(技術革新か死か)を社是に唱え、古くから4バーリンケージのリアサスペンションMTBやフルカーボンアウターレッグのフロントサスペンション、メタルマトリクス(「M2」)フレーム材、3スポークバトンホイール等、積極的に新しい技術を製品に採用することで知られる。1974年にマイク・シンヤードにより設立された。

Merida(メリダ)

台湾の自転車メーカーである。1972年創業。2004年現在台湾第二の自転車メーカーで、ジャイアント・マニュファクチャリングに次ぐ。1992年に日本に事務所を構え、1993年ブリヂストンサイクルと提携し、2009年モデルまで日本での販売はブリヂストンサイクルが行っていた。2010年モデルからは、宮田工業が販売を行う。

FELT(フェルト)

フェルト(Felt GmbH 、Felt Bicycles LLC )はドイツおよびアメリカ・カリフォルニア州に拠点をおく自転車メーカー。創設者はジム・フェルト。シクロクロスとトライアスロン界でフェルトのフレームに乗った選手が世界チャンピオンになったのを契機に、トライアスリートのみならず、MTBやデュアスロン選手も愛用するようになり、一躍トップブランドに。現在はヨーロッパに本拠を置くスポーツバイクの総合ブランドとなり、ロードレースでも注目されている。

Panasonic(パナソニック)

パナソニックグループの自転車メーカー。フレームメーカーとしては老舗の一つである。1980年代はランドナー、ロードレーサー、ミキスト(女性向けでトップチューブが強く傾斜してリヤエンドに直結している形式)、デモンターブルなどのラインアップを揃えた「ラ・スコルサ・ヌーボ」シリーズ、セミオーダー車「POS」(パナソニック・オーダー・システム)が知られ、ロードレーサーの分野では1980年代〜90年代にオランダを本拠地とするロードレースチーム、Panasonicチームをスポンサードしフレームなどの機材も供給した。このチームはツール・ド・フランスなどにも出場する強豪であった。特にチームタイムトライアルが強く、ステージ優勝もしている。また、日本国内のフレーム・完成車メーカーとしては、初めてマイヨ・ジョーヌ(総合1位)を獲得し、数日間維持したこともある(これが「レ・マイヨ」シリーズの由来である)。

PINARELLO(ピナレロ)

イタリアの自転車会社。1953年、ジョヴァンニ・ピナレロによって興されたブランド。現在は息子のファウストが指揮を執っている。本拠地はトレヴィーゾ。コルナゴ・ビアンキ・デローザなどと並び、イタリアンバイクの代表格である。現在では一般的なインテグラルヘッドやカーボンバックを開発したことでも知られており、また独特の形状をしたフォークを開発するなどデザイン面においても他社と一線を画しているほか、ホリゾンタルフレームを採用している数少ないメーカーのひとつである。現在は「ピナレロ」ブランドの他、姉妹ブランドとして「オペラ」を製作・販売している。

RIDLEY(リドレー)

1990年にベルギーのジョシム・アールツが塗装会社を創業。トップメーカーの塗装を請け負うとともに、アルミフレームの製作に着手してフレームメーカーに転身。ベルギーのプロチーム、ダビタモン・ロットへの供給を開始した。07年のツール・ド・フランスではリドレーに乗るオーストラリアのカデル・エバンスが優勝争いで大接戦を演じる。さらにエバンスがその年の世界ランキング1位に君臨して、一躍トップブランドの仲間入りを果たした。

DE ROSA(デローザ)

ウーゴ・デ・ローザ・エ・フィーリSrl (Ugo De Rosa & Figli Srl)は、イタリアの自転車メーカー。通称、デローザ。ウーゴ・デローザが1953年、18歳の時に独立して自らの名前を冠した自転車メーカーを興した。それが現在のデローザの始まりである。生涯現役というウーゴ・デローザだが、今のデローザは実質的には息子であるクリスティアーノ・デローザが経営を行っている。

Wilier(ウィリエール)

1906年に創業した北イタリアのメーカー。45年秋にはウィリエール・トリエスティーナというブランド名に。48年にはフィオレンツォ・マーニがジロ・デ・イタリア制覇。49年と50年にはツール・ド・フランスでも大活躍した。その後スクーター人気に押されて一時工場を兵債したものの、69年に買収によって息を吹き返した。

GT(ジーティー)

GTバイシクルズ(GT Bicycles )は自転車ブランド、およびかつて存在したメーカー。1970年代にアメリカ合衆国のカリフォルニア州で設立された。GTは創立者ゲーリー・ターナーのイニシャルである。イメージカラーは青と黄色。

Corratec(コラテック)

1982年にドイツ南部、アルプスのふもとで誕生した自転車メーカー。アップダウンの多いフィールドをベストで走るために、軽くかつ上りのパワー伝達力を持ったバイクの研究を重ね、特別な技術を秘めたユニークで独創的な製品を作り続けてきた。

JAMIS(ジェイミス)

アメリカ合衆国の自転車ブランド。主に中国と台湾で生産されている。1979年操業。ビーチクルーザーメーカーとして誕生した。1990年にアメリカ合衆国ニュージャージー州に本社のあるG.Joannou Cycleと合併、同社のブランドとなる。モットーは「完璧なバイクを作ること」。

GARY FISHER(ゲイリーフィッシャー)

70年代後半のカリフォルニア北部、改造自転車で山を駆け下る遊びを始めた男たちの中心人物がゲイリー・フィッシャー。すぐに壊れてしまうためにオリジナルで作った自転車がマウンテンバイクとなった。つまり五輪種目にまでなったMTBの生みの親とも言える。オフロードバイクにこだわり続け、常に新たな提案を続ける。

InterMax(インターマックス)

日本人プロとして唯一ツール・ド・フランスに出場した経験がある今中大介がプロデュースするロードバイクブランド。現役時代に培ったイタリアの関連メーカーとのコネクションを活かし、最先端の素材や技術を積極的に採用。プロユースのレーシングバイクの地位を確立させた。すべてのモデルには今中のこだわりが細部まで浸透し、一切の妥協がないほど完璧に仕上げられているのが特徴。